がんや認知症に睡眠負債が大きく関係している!睡眠負債の危険性とは

がんや認知症に睡眠負債が大きく関係している!睡眠負債の危険性とは

体に悪いといいつつ、睡眠不足の日常が当たり前になっているのが現代社会です。

そんな中、最近「睡眠負債」という言葉をよく耳にします。

睡眠負債とは蓄積した睡眠不足のことで、いわば睡眠の借金。

わずかな睡眠の不足が日々積み重なり、生活の質を低下させるだけでなく、認知症やがんのリスクを高めるというのです。

特に40代50代の睡眠負債は、認知症の発症が1.6倍に高まることも判明。

今日は睡眠がなぜ必要なのか、その重要性と共に睡眠負債の危険性に迫り、さらに睡眠負債を解消する方法をお伝えしたいと思います。

睡眠を犠牲にし、仕事や家事を頑張っている中高年世代の女性、必見です。

睡眠の重要性

食欲、性欲と並ぶ人間の三大欲求の一つが、睡眠欲求です。

人間がこの欲求にどのくらい抵抗できるかというと、世界では11日間という断眠の最高記録があります。

すごい記録ではありますが、しかしこの記録は、人間が睡眠欲求に逆らえるのは、せいぜい11日間ということでもあります。

睡眠はなぜ必要か

睡眠はなぜ必要か

このように、私たちがいくら我慢しても寝てしまうようにできているのは、睡眠が生きるために必要不可欠なものだからです。

1. 脳の休息

体は、睡眠中はもちろん、起きている時でも、座ったり横になったりして休息をとることができます。

しかし脳は、起きている間は常に働いており、休息できるのは睡眠中だけ。

脳は生命活動の司令塔であり、安静時でも体全体の18%ものエネルギーを消費し、かつ大量の老廃物を排出するという、膨大な活動量があります。

このため脳は稼動しっぱなしのパソコン状態というわけで、熱を冷まして機能を回復させるには、睡眠が絶対必要なのです。

2. 体の修復・成長

睡眠中は、主要ホルモンの分泌時間でもあります。

たとえば、ノンレム睡眠(深い睡眠)中に分泌される成長ホルモン。

成長ホルモンの仕事は、体中の細胞を再生させ、体を成長させたり、古くなったり傷ついた細胞を修復することです。

こうして体のメンテナンスが行われることにより、各組織器官の働きが維持され、健康や若さを保つことができるのです。

また睡眠中は、エネルギー代謝を促進する酵素をたくさん生産し、日中の活動準備もしています。

3. 病気の予防

血液を作る赤血球や、免疫力の要となる白血球が作られるのも、睡眠中です。

また24時間休みなく動いている心臓も、睡眠中だけは負担が軽くなり、休息をとることができます。

きちんと睡眠をとることは、健康な血液を作り、免疫力を高め、心臓を守って、多くの病気予防に繋がるのです。

4. ストレスの解消

ストレス解消には睡眠が一番といわれます。

ストレスが続くと、脳はそれに対処するため交感神経が亢進し、オーバーヒート気味になります。

睡眠は、そんな脳をクールダウンして神経疲労を癒し、ストレスを解消してくれるのです。

5. 老廃物の排除

活動量が多い脳は老廃物もたくさん生まれ、この老廃物が溜まってしまうと、脳は健全に機能することができなくなります。

しかし日中忙しく働いている脳にとって、老廃物を排泄するゆとりができるのは睡眠中だけ。

睡眠は、脳の唯一のデトックス時間なのです。

たとえば認知症の原因物質とされている「アミロイドβ」は、睡眠中に盛んに排泄作業が行われます。

また眠りをもたらすメラトニンは、睡眠中に老化の最大要因である「活性酸素」を除去する仕事もしています。

このように、直接生命に関わる重大な役割を果たしているのが睡眠なのです。

睡眠負債の危険性

睡眠不足になると、集中力が低下する、疲れが取れない、風邪を引きやすくなる、肌が荒れる、太りやすくなるなど、その弊害は多くの人が体験済みかと思います。

しかし重篤な症状が出るわけではないので、あまり危機感がなく、また、少ない睡眠時間に慣れてしまうとそれが日常になってしまいます。

こうして現代人の多くが、慢性的な睡眠不足から睡眠負債に陥ってしまうのです。

では、睡眠負債にはどんな危険が潜んでいるのでしょうか。

睡眠負債はこんなに怖い

睡眠負債はこんなに怖い

短期的な睡眠不足であっても、次のような弊害が生じるといわれています。

・脳の機能低下

脳の疲労が回復できないため、集中力や判断力、記憶力の低下が起こります。

・病気に罹りやすくなる

免疫力や各組織の機能が低下するため、風邪だけでなく、高血圧や糖尿病、心臓病といった病気のリスクがアップ。

・肥満になりやすい

睡眠不足は、食欲増進ホルモンのグレリンを増やし、食欲抑制ホルモンのレプチンを減らすので、過食に繋がります。

・肌を老化させる

睡眠不足で増えるホルモンの一つが、コルチゾールです。

コルチゾールは活性酸素を大量に作り出し、コラーゲンを破壊してシワやたるみの原因に。

睡眠負債になると、利息がついて雪だるま式に増えていく借金のように、さらに深刻な弊害が加わります。

・がんリスクを高める

睡眠負債は、がん細胞と戦う免疫力を極度に低下させます。

乳がんについての報告では、睡眠時間が6時間以下の女性は、7時間の女性と比べて、発症リスクが1.6倍になるそうです。

・認知症リスクを高める

フィンランドのヘルシンキ大学は、睡眠時間が7時間未満だと認知症のリスクが1.6倍になると発表しています。

排泄されないアミロイドβが蓄積し、記憶の要である海馬をどんどん破壊してしまうのです。

睡眠負債は気づきにくい

睡眠不足は、日中に頭がボーっとする、眠くなるなどの自覚があります。

しかし睡眠負債は、ちょっとした睡眠時間の不足が毎日蓄積していくものなので、あまり自覚がなく気づきにくいのが怖いところ。

2003年のペンシルバニア大学の実験では、6時間睡眠を2週間続けた場合の脳の認知力は、3日連続の徹夜をした場合と同レベルにまで低下したそうです。

しかも注目すべきは、6時間睡眠の人には睡眠が不足しているという感覚がないこと。

ですから、自分の睡眠時間に問題はないと思っている人でも、睡眠負債のダメージが進行している可能性があるのです。

睡眠負債の賢い返済方法

単なる睡眠不足は、1日か2日、十分寝ることで回復できます。

しかし、溜まりに溜まった睡眠の借金はそうはいかず、賢く返済していくことが必要です。

それにはまず、自分の適正な睡眠時間を知る必要があります。

適正な睡眠時間とは

適正な睡眠時間とは

日本人の平均睡眠時間は7時間30分程といわれていますが、その人にとって必要な睡眠時間は、年齢や生活パターンによって違ってきます。

適正な睡眠時間を知るには、一つ目安になるのが起床後の4時間目。

人間の脳は、起きてから4時間後に最も活性化します。

ですからこの時間に眠気があれば、適正な睡眠が取れていない、つまり睡眠不足と考えられるのです。

ほかにも次のようなことが日常的にあるようなら、睡眠負債返済の対策が必要です。

  • 布団に入るとあっという間に寝てしまう
  • 朝目覚まし時計がないと起きられない
  • 休日は昼まで寝てしまう
  • よく風邪をひく

対策1:寝だめ

睡眠不足の埋め合わせによくやるのが寝だめですが、一般的な寝だめは体内時計を狂わせ、逆効果になります。

人間の体は、朝に日光を浴びることで睡眠ホルモンのメラトニン分泌が止まって目が覚め、その15~16時間後にメラトニン分泌が始まって眠くなります。

体内時計とはこの睡眠と覚醒のリズムのことで、このリズムに従って、寝る時間と起きる時間は普段決まっている人がほとんど。

しかし、寝だめのために普段より遅い時間まで寝ていると、体内時計のリズムがずれてしまいます。

そうすると、いつもの時間になっても眠れなくなり、かえって睡眠不足を助長させることになるのです。

そこで寝だめをするなら、起きる時間を遅くするのでなく、「寝る時間を早くする」ことです。

睡眠不足の多くは、寝る時間が遅いことから起こるので、早い時間に就寝するのはその是正にもなります。

対策2:昼寝

同じ日中に寝るのでも、昼寝は脳の疲労回復に良い方法です。

寝だめで昼まで寝るのと違い、昼寝は朝いったん起きて日の光を浴びているので、体内時計を狂わせることはありません。

ただし、時間は15~20分程度が良いといわれています。

短時間であれば浅いレム睡眠に留まるので、すっきり目覚めることができ、かつ脳の疲労も回復できます。

逆に長時間の昼寝は、深いノンレム睡眠に入るので、途中で起きると眠気が残ってしまうのです。

そのためかえって疲労感が強くなり、さらに夜の睡眠を妨げることにもなります。

また脳の休息には、1分ほど目を閉じるだけでも効果的。

脳が処理する情報の8割は目から入ってくるため、目を開けているだけで、脳にとっては大きな負担になっているからです。

対策3:質の良い睡眠

睡眠負債の返済法は、睡眠時間を長くすることだけではありません。

必要なのは脳の疲れを取り、機能を回復させることなので、それには睡眠の質が重要になります。

脳は睡眠中ですら完全に休んでいるわけではなく、浅いレム睡眠中には記憶を整理し、定着するという作業を行っています。

ですから脳が本当に休めるのは、深いノンレム睡眠の時だけ。

睡眠不足とは、いわばノンレム睡眠不足のことなのです。

特に肝心なのは、最も深いノンレム睡眠が訪れる最初の3時間。

次のような寝つきを良くする工夫をし、入眠後の3時間はしっかり熟睡できるようにしましょう。

  • 朝の太陽の光で体内時計をリセット
  • 就寝前にはスマホやパソコンを控える
  • 入浴やストレッチでリラックスする

まとめ

睡眠不足は、我慢できるから大丈夫、といった安易な問題ではありません。

睡眠時間を削る…、それは命を削ることなのです。

特に睡眠負債が膨れ上がっているといわれる50代は、早めに返済に取りかかることが大切。

生活の質を高め、肌や脳の老化をストップするために、ぜひ、日常の中で良い睡眠を確保する工夫を心がけましょう。

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