梅雨時の湿気にご用心!夏バテで老けないための湿邪(しつじゃ)対策とは

梅雨時の湿気にご用心!夏バテで老けないための湿邪(しつじゃ)対策とは

梅雨が明けたと思ったら、なぜか早々と夏バテが始まってしまった…。

猛暑のせいがあるとはいえ、そういえば、毎年梅雨時はいつも体調が悪くなる…。

そんな方は、根本原因に「湿邪(しつじゃ)」があるのかもしれません。

湿邪は、頭痛やだるさ、めまい、むくみ、冷え、抑うつ感といった、不定愁訴のような症状を引き起こします。

重篤ではないものの症状が長引くので、軽く見ていると深刻な夏バテに繋がりかねません。

今回は、気づかないうちに進行する「湿邪」に迫り、湿邪が生まれる原因と多様な症状、そして、湿邪を取り除く効果的な対策を詳しくご紹介したいと思います。

夏バテは梅雨から始まる

梅雨時は、真夏ほど気温は高くないのに、室内でもジワジワ汗が出て不快なものです。

しかし高い湿度が問題なのは、不快なだけでなく、邪気(病気などを起こす悪い気)をもたらすことにあります。

この湿気が引き起こす邪気のことを東洋医学で「湿邪」といい、体に溜まった余分な水分がうまく排出されないため、様々な体調不良を引き起こすことになります。

湿邪が生まれる要因となるのは、次の二つです。

1. 環境の高い湿度(外的要因:外湿)
大気中に湿気が多いと、汗が出にくくなって体内に水分が溜まっていき、湿邪を招きます。

さらに発汗しないことで体内に熱がこもるため、体力が消耗して疲れやすくなります。

2. 体の内側から生じる湿度(内的要因:内湿)
外気がいかに湿度が高くて不快でも、通常は、それだけで体調を崩すまでにはなりません。

しかし、過労や睡眠不足、食の不摂生などにより、水分代謝に関わりの深い胃腸の機能が低下すると、外湿に対抗することができず、不調を引き起こすことになります。

では、このような湿邪によって起こる不調とは、どのようなものなのでしょうか。

湿邪による症状

東洋医学によると、人間の体は「気(エネルギー)」、「血(血液)」、「水(津液)」の3つの流れが体内を循環し、これによって健康が維持されると考えられています。

体調不良や不健康は、これら3つの要素のどれかが不足したり、流れが停滞した結果、生まれるとされているのです。

湿邪とは、このうちの「水」の流れが停滞した状態のことで、次の症状が起こります。

1. だるい、めまい、頭痛、むくみ、胃もたれ、鼻水、痰、尿量減少、関節痛、食欲不振、吐き気

これらの症状が起こるのは、湿邪には次の特徴があるからです。

・重い

水には沈重性があるので、体が重く、だるく感じます。

・下に流れる

水には下降性があり、下半身、特に脚に、重い感じやむくむなどの症状が出がちです。

・粘っこくなる

湿邪は粘りを作り、舌苔や痰、おりもの、ベタベタ汗、ネバネバした便といった形で現れます。

・定着する

湿邪の特徴でも厄介なのは、定着性が高いという点。

体内に停滞するため、症状が長引いて治りにくいのです。

・脾を傷める

ここでいう「脾」とは東洋医学的見地によるもので、胃腸などの消化器系全般を指しています。

脾は食べ物から栄養や水分を吸収し、他の臓器と協力して「気」「血」「水」を作る器官であり、特に「水」に関しては、体内の水分をコントロールする重要な役目があります。

しかし脾は、もともとは乾燥を好む臓器。

そのため、水分が停滞すると機能が低下しやすくなり、食欲不振や消化不良、吐き気といった症状が起こります。

さらに気・血・水は相互に関連し合っているため、湿邪による水分の停滞は気や血にも影響が及び、次のような症状も引き起こします。

2. 憂鬱感、ヒステリー、胸のつかえ、お腹のはり(気の流れが停滞して起こる)

3. 顔色がどす黒い、唇や舌が暗紫色、手足の冷え、便秘(血の流れが停滞して起こる)

湿邪に弱い人とは

梅雨時になると体調を崩す人、つまり湿邪に弱い人は、次のような特徴があります。

1. 脾が弱い

脾(消化器)は湿度が苦手ではありますが、通常は、湿度が高い環境でも何とか頑張って働くことができます。

しかし夏は、冷たい飲食物や暑さストレスで、健康な人でも消化器が疲れます。
もともと脾が弱い人はなおさらで、たちまち湿邪に負けてしまうのです。

2. 汗をかかない

私たちが1日にかく汗の量は、安静時でも200~400ml、暑い夏には3000mlの汗をかくことも。

普段から発汗が少ない人は、これだけの量の水分が体内にだぶついています。

3. 尿量が少ない

体内の水分は、汗だけでなく、尿として1日におよそ1200mlが排出されています。

トイレの回数が少ない人、1回の排尿量が少ない人は、その分、水分を溜め込んでいることになります。

このように湿邪に弱い人は、常に体内に水分が停滞しがちなため、梅雨の湿気に容易に負けてしまい、盛夏に入る前に体力を奪われてしまっているのです。

湿邪対策

過ごしにくさでは、世界でもトップクラスの日本の夏。

連日の猛暑に備え、抜かりなく夏バテ対策を講じている方も多いでしょう。

しかし、夏バテの多くは梅雨時に既に始まっています。

梅雨の頃からずっと調子が悪い…、そんな方は、夏バテを重症化させないためにも、早めに湿邪を取り除く必要があるのです。

湿邪対策も、基本は次のような日常の過ごし方にあります。

食事においては

食事においては

冷えは、体内の水分代謝を著しく低下させます。

湿邪に負けない体を作るために、冷え、特に胃腸(脾)の冷えは最も避けたいところです。

冷たい飲食物は避け、次のような食べ物を摂って水分代謝を高めましょう。

・脾(胃腸)を元気にする

長いも、ジャガイモ、キャベツ、とうもろこし、かつお、鶏肉、牛肉

・発汗を促す

ショウガ、ネギ、ニンニク、シソ、パクチー、ミョウガ

・体内の湿気を追い出す

うど、さくらんぼ、ミカンの皮、ジャスミンティー

これらの食べ物は、気の巡りを良くして水分代謝を促進します。

・尿の出を良くする

ハトムギ、冬瓜、トウモロコシのヒゲ、ゴボウ、ニンジン、小豆、大豆

・余分な熱を取る

ゴーヤ、トマト、セロリ、キュウリ、ソバ、豆腐、シジミ、緑茶

暑い夏は体内に熱がこもり、そのせいで湿邪を招くことがありますが、これらの食べ物は、熱と一緒に湿気を取り除く働きがあります。

ただし、熱を取る=冷やすことなので、のぼせや熱感がない方の湿邪対策には向きません。

また脂肪の多い食べ物は、体内に余分な熱を生み、湿邪の原因になるため控えましょう。

生活面では

湿邪を招く要素は日常の中にもたくさんあり、これを改善することが必要です。

・規則正しい生活

十分な睡眠をとり、疲れはその日の内に解消するなど、内湿を招かない体作りを心がけましょう。

・汗の対処

体内の水分を代謝するために、汗はできるだけかくようにしたいもの。

しかし、かいた後はしっかり汗を拭き取ることが大切です。

かいたまま放置すると、体が湿気に晒されることになります。

また、肌に汗を残さないためにも、下着は汗を吸収しにくい化学繊維はやめ、綿や麻などの天然繊維にしましょう。

・温める

まずは、エアコンの冷やし過ぎに注意し、半身浴や足湯で血行促進し、体を温めましょう。

下に流れる性質の湿邪は、特に下半身を温めるのが効果的なのです。

また消化器の冷えには、冷たい飲食物を控えることが大切。

朝の温かい白湯や、胃の辺りをホッカイロで温めるのも良い方法です。

ツボ押し

水分代謝の改善は東洋医学や漢方の得意分野で、中でもツボ押しは自分でできて効果的な方法です。

・山陰交(さんいんこう)

脚の「ふくらはぎの内側~膝の内側~内股」には、脾の経路が通っています。

脾経は胃腸を強化する重要なラインで、特に効果的なのは、この経路上の、内くるぶしから指4本分上にある「三陰交」というツボ。

・足三里(あしさんり)

もう一つ、胃腸の強化に効果的なツボが「足三里」です。

位置は、膝のお皿から指4本分下の、脚の外側にある窪み。

入浴中や就寝前に、中指や親指を使って山陰交や足三里を押したり、脾経のラインを温めたり揉んだりしてみましょう。

まとめ

梅雨時の湿気にご用心!夏バテで老けないための湿邪(しつじゃ)対策とは(まとめ)

60~70%が水でできている人間の体にとって、水ほど大切なものはありません。

しかし、ひとたび水分バランスが崩れ、巡りが停滞してしまうと、水分は邪気に変わってしまうのです。

水分代謝が悪い(脾が弱い)人は、

  • 下瞼が膨らんでいる
  • 顔色が黄色っぽい
  • 舌苔が多い
  • 舌が腫れぼったい

といった外見上の特徴があります。

また梅雨時になると、よく痰がからむ、鼻汁がたくさん出るという人も、湿邪の可能性が考えられます。

回復力が低下する年代の夏バテは、老化の引き金になりかねません。

心当たりがある方はさっそく湿邪対策をし、蒸し暑い日本の夏を元気で乗り切りたいものです。

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