糖質オフが便秘を招く!?快便をもたらすレジスタントスターチとは

糖質オフが便秘を招く!?快便をもたらすレジスタントスターチとは

快便は健康のバロメーター。
毎朝するっとお通じがあると、気分よく1日のスタートが切れるというものです。

しかし便秘を訴える人の割合は年齢と共に増え、50代では10人に4人が便秘症だそうです。

特に女性は、ホルモンや腹筋の弱さ、運動不足、冷えなどから便秘になりやすく、さらに近年はダイエットが原因で便秘になる人が増えています。

ダイエットの多くは、太るからとご飯やパンなどの糖質を制限しますが、それが便秘を招いているのです。

糖質と便秘には一体どんな関係があるのか、その鍵を握るのが「レジスタントスターチ」という糖質に含まれる成分。

レジスタントスターチは、便秘解消の最後の決め手として、注目の成分なのです。

では、一体どのような働きで、レジスタントスターチは便秘を解消してくれるのでしょうか。

今日はレジスタントスターチと便秘の関係を徹底解明し、さらにその効率的な摂り方をご紹介したいと思います。

便秘解消にレジスタントスターチ

便秘の患者数は年々増え、現在では20年前の2倍以上になるそうです。
これは、近年の日本人の食生活と無関係ではありません。

便秘の原因:食物繊維不足

便秘の原因:食物繊維不足

便秘というと、ます思い浮かぶのは食物繊維の不足です。

女性の場合、食物繊維の目標摂取量は1日18gとされています。
しかし、日本人の食物繊維の摂取量は戦後からずっと減り続け、かつては1日20gだったものが現在は14gにまで低下しているのです。

食物繊維といえば野菜ですが、しかし、食物繊維は野菜を食べていれば十分、というわけではありません。

野菜はほとんどが水分で、100g中に含まれる食物繊維は、たとえばキュウリ1.1g、トマト1.0g、タマネギ1.6g、キャベツ1.8gと、わずか1~2%ほど。

1日18gを摂るには、毎日1kg以上の野菜を食べる必要があります。
野菜サラダにしたら大きなボール1杯分の量で、実際にこれを毎日食べるのは無理な話。

茹でたり煮たりして嵩を減らせばある程度の量をとることはできますが、野菜は、食べた感の割には食物繊維は意外に摂れておらず、便秘解消にあまり役立っていないことが多いのです。

便秘の原因:糖質の不足

便秘の原因は、食物繊維不足に加え、糖質の不足にもあります。

糖質は、砂糖だけでなく、お米や小麦などの穀類、イモ類、そして穀類でできたパンや麺類などの炭水化物食品に含まれます。

糖質は、最も主要なエネルギー源であり、生命維持に欠かせない栄養素。

しかし近年は、血糖値を上げる、太るなどと諸悪の根源扱いされ、「糖質制限ダイエット」に代表されるように、糖質を減らした食生活の人が増える傾向にあります。

糖質制限ダイエットとは、真っ先にエネルギー源となる糖質を減らし、代わりに体脂肪を燃やして痩せるというもの。

ところが、糖質制限ダイエットをしている人に、便秘がひどくなったという声がよく聞かれます。

特に多いのが、ご飯や麺類を一切食べないという、極端な糖質制限の場合です。

糖質を摂らないせいで便秘になる…、一体なぜなのでしょうか。

レジスタントスターチの力

それは、糖質に含まれている「レジスタントスターチ」が関係しています。

レジスタントスターチとは「難消化でんぷん」のことで、食物繊維に勝るとも劣らないお通じを良くする働きがあるのです。

レジスタントスターチは食物繊維と同様に消化吸収されにくいため、そのまま大腸の奥まで届き、健康な便を作って排泄するという仕事をしてくれます。

さらに血糖値の上昇を抑えたり、不要な脂質や有害物質を抱き込んで排泄するという健康効果もあります。

ですから、糖質制限ダイエットをすると、糖質に含まれるレジスタントスターチの摂取がなくなるので、お通じが悪くなってしまうのです。

ご飯やパン、イモ類に含まれる糖質は、その10%ほどがレジスタントスターチです。

たとえばサツマイモなら、100g中に3.8gの食物繊維と、30gの糖質(レジスタントスターチは3g)が含まれています。

100gのサツマイモを食べると、「食物繊維3.8g+レジスタントスターチ3g」がお通じの改善に働くというわけです。

レジスタントスターチの効果は、次のネズミを使った実験でも確認されています。

実験ではネズミを3つのグループに分け、次のように異なったエサを与えます。

  • A. 食物繊維なしのエサ
  • B. 食物繊維ありのエサ
  • C. 食物繊維なし+レジスタントスターチ(食物繊維と同量)ありのエサ

3週間後、それぞれのグループの糞を調べたところ、当然ながらAグループの糞は最も状態が悪く、量も最少。

Bグループはしっかりした糞がたくさん排泄されましたが、それを上回ったのがCグループです。

Cグループの糞は健康なだけでなく、Bグループの2倍以上の量が排泄されたのです。

この実験からも、健康な便を作り、しっかり排泄する働きは、レジスタントスターチが食物繊維より断然優れていることが分かります。

レジスタントスターチには、なぜこのような効果があるのでしょうか。

レジスタントスターチが便秘に効く理由

レジスタントスターチが便秘に効く理由

レジスタントスターチには、次の2つの特徴があります。

1. 水溶性食物繊維+不溶性食物繊維の性質

食品に含まれる食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があり、それぞれの働きには次の違いがあります。

水溶性食物繊維:水分を吸収して柔らかな便を作り、便が腸の中を移動しやすくする。

不溶性食物繊維:便の嵩を増やして腸の蠕動運動を活発にし、排便を促す。

お通じを良くするにはこれら両方の働きが必要ですが、気をつけたいのは、食品によって二つの食物繊維の割合が異なることです。

たとえば、便が硬くて便秘になっている場合に、不溶性食物繊維が多い食品を摂ると、かえって便秘がひどくなることがあります。

逆に、腸の蠕動運動が弱くなっている便秘に水溶性食物繊維をとっても、あまり効果がないことになります。

その点レジスタントスターチは、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方の性質を兼ね備えており、優れた排便効果を発揮することができるのです。

2. 短鎖脂肪酸を生み出す

腸には様々な有用細菌が棲んでおり、中でも便秘を防ぐ働きでよく知られているのが、ビフィズス菌や酪酸産生菌。

レジスタントスターチは、食物繊維と同様にこれらの菌のエサとなり、分解されて酢酸やプロピオン酸、酪酸といった「短鎖脂肪酸」になります。

短鎖脂肪酸には、腸内を酸性に保って悪玉菌を減らしたり、大腸の筋肉を刺激して蠕動運動を活発にする作用があります。

その結果健康な便が作られ、便を押し出す力が高まって、便秘を改善してくれるのです。

さらに、短鎖脂肪酸にはダイエット効果もあります。

そもそも太るとは、血液中にある脂肪を脂肪細胞が取り込んで肥大化することですが、短鎖脂肪酸には、細胞が脂肪を取り込むのをブロックする作用があります。

レジスタントスターチには血糖値の上昇を抑える作用もあり、さらに短鎖脂肪酸の働きが加わるので、ダイエットにも優れた効果を発揮してくれるのです。

レジスタントスターチを効率的に摂るには

便秘を解消し、ダイエット効果まで発揮するレジスタントスターチ。

太ると敬遠していたご飯やパン、スパゲティ、サツマイモも、実は快適なお通じのもとだったのです。

次のポイントを押さえ、効率的にレジスタントスターチが摂れる食事を心がけましょう。

レジスタントスターチを多く摂れる食品

レジスタントスターチが多い食品は、穀類やイモ類、豆類、そして穀類で作られたパンやパスタ、コーンフレークなど。

各食品の100g中のレジスタントスターチ量は、調査機関によってばらつきがありますが、一例として以下の数値をご紹介します。

  • ライ麦パン…3.2g
  • コーンフレーク…3.2g
  • ご飯…1.2g
  • 調理済みパスタ…1.1g
  • 調理済みインゲン豆…2.0g
  • ポテトサラダ…1.0g
  • ポテトチップス…3.5g
  • 生バナナ…4.0g

これらの食品は、食物繊維も豊富です。

特におすすめは豆類で、たんぱく質やビタミンB群、ミネラル、ポリフェノールなども豊富な優れた健康食品であり、低カロリーで腹持ちも良いのでダイエットにも最適です。

煮豆のほか、サラダに入れたり、スープやカレーなど煮込み料理にしたり、レシピも広く楽しめます。

レジスタントスターチは冷まして摂る

レジスタントスターチは、一度加熱してから冷ますことで、より多く摂ることができます。

でんぷんは、熱を加えると結晶構造がゆるんで消化しやすくなりますが、これを冷ますことで結晶が元に戻り、消化されにくいレジスタントスターチになるからです。

ただし、レジスタントスターチは急速に冷やすとできにくくなるので、ゆっくり時間をかけて冷ますことが肝心です。

また、レジスタントスターチにとって最適な温度は4~5℃なので、保存する時は冷凍ではなく冷蔵庫に入れるようにしましょう。

ご飯:「冷やご飯ダイエット」なるものもあるように、レジスタントスターチを摂るなら、炊きたてのアツアツより冷やご飯、温かいパスタより冷製パスががおすすめです。

イモ類:ジャガイモは、冷ましてから食べると、茹でたての2倍のレジスタントスターチ量を摂ることができます。

サツマイモは、定番はやはり焼きイモですが、レジスタントスターチの量で比較すると、焼きイモより蒸しイモ、さらに冷ました蒸しイモの順で多くなるそうです。

まとめ

まとめ

最近ダイエッターの間でよく使われるのが、「ローカーボよりハイレジ」という言葉。

ダイエットするなら、ローカーボ(低炭水化物)より、ハイレジ(高レジスタントスターチ)が効果的というわけです。

糖質オフブームは既に過去のもの。
ご飯やパン、豆、おイモを賢く摂って、便秘を解消し、ウエストすっきりの50代を過ごしたいものです。

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