50代から始める長寿食、玄米効果のすごさと誤解とは?

50代から始める長寿食、玄米効果のすごさと誤解とは?

近年、よく耳にする「マクロビオティック」。

略してマクロ、マクロビともいわれ、ハリウッドスターやスーパーモデルが実践していることで、気になっている女性も多いのではないでしょうか。

マクロビオティックとは、マクロ(大きい、長い)+ビオ(生命)+ティック(学、術)、つまり健康で長生きするための理論や方法ということです。

その中心をなすのが「玄米菜食」の食生活ということから、今、玄米の健康効果に再び注目が集まっています。

しかし玄米を毎日食べるという人は、まだまだ少数派なのが現実。

そこで今回は、あらためて玄米の豊富な栄養に焦点を当て、その健康効果を分かりやすくお伝えしたいと思います。

また、玄米が主食として定着しにくい理由と、玄米を美味しく食べる方法についても詳しくご紹介していきます。

玄米の栄養と健康効果

玄米という名称は、一般に、白米と違って色が黒っぽい(玄は黒いの意)ことが由来といわれています。

黒い食べ物は体に良いといわれますが、まさに玄米は豊富な栄養の塊なのです。

玄米の栄養

稲から収穫したばかりのお米は、「籾殻」に包まれた状態です。

籾殻の下には「ぬか層」に覆われた白い本体「胚乳」があり、胚乳には芽となって成長する部分「胚芽」が付いています。

「玄米」とは、籾殻だけを取り除き、ぬか層や胚芽をそのまま残したもの。

そして、玄米から胚芽とぬか層を取り除き、胚乳だけにしたものが、私たちが普段食べている「白米」です。

因みに「胚芽米」とは、ぬか層だけを取り、胚芽を残したもの。

玄米が栄養豊富だといわれるのは、お米の栄養が凝縮した胚芽やぬかが残っているためなのです。

玄米がどれだけ栄養価が高いかというと、白米と比較した場合、

  • 食物繊維…4.5倍
  • ビタミンB1…8倍
  • ビタミンB6…10倍
  • ナイアシン…14倍
  • 葉酸…2.5倍
  • パントテン酸…2.5倍
  • ビオチン…5倍
  • マグネシウム…7倍
  • カリウム…3倍
  • 鉄…6倍
  • 亜鉛…1.3倍
  • リン…3倍
  • マンガン…3倍

といったように、食物繊維、ビタミン、ミネラルが非常に豊富なことが分かります。

さらにビタミンEやセレン、フィチン、γ-オリザノール、GABAといったアンチエイジング成分が含まれているのも見逃せません。

主食として毎日摂るご飯でこれだけ栄養に違いがあると、当然ながら、健康にも大きな差が出てくるわけです。

玄米の効果

玄米も白米も、カロリーやタンパク質、炭水化物の含有量は大して違いがありません。

しかし玄米は、ビタミンB群の量や、ミネラルの種類・量の豊富さにおいて、白米と格段の違いがあります。

特に、体の組織を構成したり、正常な機能を維持するために必須のミネラルは、多くの種類をバランスよく摂れることが重要なのです。

玄米食により得られる効果には、次のようなものがあります。

1. ダイエット効果

1. ダイエット効果

玄米は特に低カロリーというわけではないのに、ダイエットに効果的なのは、次の理由からです。

・食物繊維
玄米は、1食でキャベツ120gに相当する食物繊維を摂ることができ、便秘を解消し、血糖値の上昇を緩やかにして、脂肪の溜め込みを防ぎます。

また、玄米には果皮や種皮が残っていて硬いため、よく噛む必要があり、食べ過ぎ防止に効果的です。

・ビタミンB群
さらにビタミンB群が、糖質や脂質の代謝を促進するので、自然に脂肪が付きにくくなり、代謝が高まることで、美肌効果や免疫力アップにも繋がります。

2. 生活習慣病の予防

食物繊維やビタミンB群の働きは、血糖値の上昇を抑えて糖尿病のリスクを低減します。

さらにコレステロールの低減効果もあり、フィチンやγ-オリザノールには血液循環を良くする働きもあることから、動脈硬化や高血圧といった血管系疾患の予防にも効果的です。

3. がん予防、老化防止

活性酸素は、がん細胞を増殖させたり、老化を促進する大きな要因。

玄米には、優れた抗酸化力をもつフィチンやγ-オリザノール、ビタミンE、セレンが含まれており、がん予防やアンチエイジング効果が期待されています。

玄米は実は健康に悪い?

これだけ健康や老化防止に効果があり、マクロビオティックも大いに注目されているというのに、玄米食はまだ一部の人々にしか定着していません。

一体、何が原因なのでしょうか。

玄米食はなぜ根付かないのか

玄米食はなぜ根付かないのか

玄米食が続かない理由には、次のようなものがあります。

1. よく噛む必要がある

白米より硬い玄米は、よく噛まずに食べると胃腸に負担がかかり、下痢や便秘を引き起こすことがあります。

忙しい現代人にとって、よく噛むことは意外に面倒なことであり、せっかく玄米食を始めても、白米に戻ってしまう人は少なくないのです。

しかし噛むことは、それ自体にさまざまな健康効果があります。

  • 噛んでいるうちに満腹感が得られ、ダイエットに役立つ
  • 唾液がしっかり出て消化が良くなり、栄養の吸収が高まる
  • 歯や歯茎が丈夫になる
  • 脳が刺激され、活性化する

玄米食で健康になれるのは、よく噛む癖がつくことで、これらの効果がさらにプラスされるからでもあるのです。

しかし、よく噛まずに玄米食を続けると、かえって健康を損ない、「玄米は危険」ということになってしまいます。

玄米は、よく噛むことが「非常に大切」なのです。

2. ミネラルを減らすという誤解

玄米にまつわる否定的な話として、よく出てくるのが「フィチン酸」。

玄米にはフィチン酸が含まれ、体内のミネラルを奪ってしまうのでかえって体に悪い、というのです。

しかしこれは大きな誤解で、玄米に含まれているのはフィチン酸ではなく、「フィチン」という物質。

フィチン酸とフィチンは別物で、そもそもフィチン酸は自然の食品中には存在しないのです。

確かにフィチン酸には、キレート作用といってミネラルと結合する性質があり、体内のミネラルを減少させてしまいます。

ところがフィチンは、逆にミネラルを豊富に含んでおり、ミネラルの供給源といえる物質です。

多くの実験研究でも、フィチンでミネラル欠乏が起こることはないことが明らかにされています。

むしろ抗酸化物質であるフィチンの健康効果が、いくつも報告されているほどなのです。

3. アブシジン酸の危険性という誤解

玄米効果を否定するもう一つの話が、玄米を食べ続けると、低体温や慢性疲労など体調不良が起こるというもの。

その原因とされるのが、玄米に含まれる「アブシジン酸」です。

アブシジン酸とは、植物の種子にある発芽抑制ホルモン。
準備が整っていない段階で発芽しないよう、植物に備わった仕組みなのですが、人体にとっては毒になります。

アブシジン酸は、エネルギーを作り出すミトコンドリアに悪影響を与え、その結果、低体温になって体内酵素の機能低下を招くからです。

そのため免疫力が低下し、慢性疲労やアレルギーが起こったり、糖尿病、がんといった病気にも繋がるというわけです。

しかしアブシジン酸は、水に浸すことで無毒化できます。
玄米は、基本的に長時間水に漬けてから炊くので、安心して食べることができるのです。

4. 農薬が心配

玄米には、農薬が溜まりやすいぬかが含まれているため、残留農薬を懸念する声は根強くあります。

実際には、玄米の残留農薬の程度や、病気の例は確認されていないのですが、やはり「無農薬の玄米」を選んだほうが安心です。

5. 美味しくない

玄米が敬遠される理由の第一は、やはり「味」です。

  • ボソボソする
  • ベチャベチャする
  • ぬか臭い
  • 硬い

炊き立ての、ふっくらツヤツヤの白いご飯。
その美味しさに慣れた方にとって、玄米の味や食感はなかなか受け入れがたいようです。

しかしこれは、白米と同じ炊き方をしているためで、玄米に合った調理を工夫することで美味しく食べることができます。

そこで次に、玄米を美味しく食べるコツをご紹介します。

玄米を美味しく食べるには

玄米を美味しく食べるには

硬さとぬか臭さがある玄米は、「炊き方」が肝心。
白米と違って、玄米は研がずに炊くことが基本です。

水を2~3回換えながら、軽く洗う程度にし、水分を吸収させるため、そしてアブシジン酸を無毒化するために、8時間ほど水に漬けるのがコツです。

水に漬ける時間が短いと、炊き上がりがパサついたり、芯が残る原因になります。

また、洗う際にお米を両手に取り、軽くこすり合わせるようにすると、表面に傷が付いて水分を吸収しやすくなります。

1. 炊飯器で炊く場合

以下は、玄米炊きモードがない場合の炊き方です。

水に漬けたお米はいったんザルで水切りしてから、内鍋に入れて1.1~1.2倍の水を加え、スイッチを入れます。

スイッチが切れた後に、3分の1カップの水を入れて軽く混ぜ、もう一度スイッチを入れ、炊けたら10分ほど蒸らすと、もっちりプチプチの出来上がりに。

2. 土鍋、圧力鍋で炊く場合

土鍋を使う場合も同様に、水に漬けたお米をザルで水切りし、1.1~1.2倍の水を加えて火にかけます。

沸騰したら一瞬強火にし、すぐ弱火にして蓋の空気穴をお箸などでふさぎます。

その状態で30分炊き、最後に強火にして、10秒たったら火を止めて鍋を火から下ろし、10分蒸らして出来上がりです。

火からおろしてから蒸らすのは、余熱で焦げ付かないようにするためです。

圧力鍋を使う場合は、水に漬ける時間は少なめでよく、後は同様にザルで水切りしてから、1.1~1.2倍の水を加えます。

火にかけたら圧力がかかるまでは強火で、その後弱火にして20~25分炊き、最後に10秒強火にした後、火からおろして10分蒸らすのは土鍋と同じです。

以上は基本的な炊き方なので、好みの食感や柔らかさに合わせ、水加減や炊く時間を調整するといいでしょう。

美味しく炊くポイントは、「水に十分漬ける」ことと、もう一つ「塩を加える」こと。

米1合に0.3gの塩を入れると、水分の吸収が良くなり、玄米の苦味が取れて美味しくなるそうです。

3. 発芽玄米にする

玄米がどうしても美味しく炊けないという場合、発芽玄米にするのもおすすめです。

「発芽玄米」とは、玄米を水に漬けて少しだけ発芽させたもの。
玄米より少し粒が大きく、発芽した芽がちょっとだけ出ているのが特徴です。

発芽することで酵素が活性化し、栄養素が増えたり吸収がアップするだけでなく、水分を吸った分柔らかいので、炊き上がりも美味しくなります。

4. もち米を混ぜる

玄米のパサつきが気になるなら、もち米やもち麦、黒米を入れてみましょう。

モチモチ感が出て、香ばしさも加わって美味しくなります。

まとめ

まとめ

玄米を続けるためには、無理をしないことも大切です。

3食玄米ではなく、朝食だけ、夕食だけにしてみる、今日はカレーが食べたいから白米にするなど、気楽に始めてはいかがでしょうか。

玄米食では、何より大切なのは「よく噛むこと」。

現代人の低下した咀嚼力では、噛む癖はなかなか身につかないかもしれませんが、体に良い食べ物は、噛むほどに美味しくなるそうです。

玄米菜食は、長寿食といわれる和食の典型。
老化が気になる50代こそ、玄米中心の食生活を始めてほしいものです。

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