健康長寿の鍵は入浴にあり!血管も脳も肌も若返る入浴法とは

健康長寿の鍵は入浴にあり!血管も脳も肌も若返る入浴法とは

日本人が大好きなお風呂。

1日の終わりに入るお風呂は、気持ちがいいだけでなく、「健康長寿」の秘訣でもあります。

千葉大学の研究では、毎日お風呂に入る人は、週2回ほどしか入浴しない人に比べ、要介護のリスクが30%も低いと報告されています。

要介護になる原因で最も多いのが、認知症と、脳梗塞や心臓病などの血管疾患ですが、入浴には、これらのリスクを軽減する優れた効果があるというのです。

しかし、

  • ぬるめのお湯で半身浴
  • 長湯が好きで1時間は入っている
  • 熱いお湯で汗をたっぷりかくのが快感

といった方は、せっかくの入浴効果を台無しにしています。

認知症や動脈硬化、脳梗塞が気になる年代こそ、毎日の入浴の見直しが大切です。

そこで今日は、入浴効果をあらためて検証し、健康長寿のための正しい入浴法をご紹介したいと思います。

入浴(温浴)で得られる効果

入浴は身体の汚れを落とすことが第一の目的であり、海外ではシャワーが一般的です。

しかし日本の入浴は、衛生面以外に、お湯に浸かって温まる「温浴」という大きな要素があります。

温浴は日本独特の文化というだけでなく、日本人の長寿の秘訣でもあります。

それは、お湯に浸かると、シャワーにはない次の効果が得られるからです。

・温熱作用
温まることで末端の血管が広がり、全身の血流が活発になって血管が丈夫になります。

・静水圧作用
水圧によって皮下の血管にまで圧がかかり、手足に停滞していた血液が心臓に押し戻され(ポンプアップ効果)、血流が活発に。

・浮力作用
全身お湯に浸かると、体重が9分の1になるほどの浮力がかかります。

そのため、体重を支える筋肉や関節が負担から解放されてゆるみ、感覚的にも身体が軽くなり、深いリラックス効果が得られます。

このように日本人の入浴には、血流や血管を健康に保ち、心身をリラックスさせる効果があり、これが長寿に繋がるというわけです。

特に温浴の温熱作用は、さらに次のような効果をもたらします。

免疫力がアップ

免疫力がアップ

よく、体温が1℃上がれば、免疫力が5~6倍に高まるといいます。

それは体温が上がると、血流が良くなって免疫細胞が全身に行き渡るようになり、さらに免疫細胞自体の働きも活発になるからです。

人間の体温は普段は36~37℃ほどですが、温浴することで1~2℃上昇
させることができるのです。

体内酵素が活性化

体温が上がると、体内の酵素も活性化します。

酵素とは、体内で行われる様々な化学反応に関わる物質で、生命活動に不可欠な存在です。

酵素の働きは36~40℃の間で比例的に活性化していくといわれ、温浴で温まった身体は、酵素にとっても最適な環境になるのです。

酵素が活性化すると、消化吸収や代謝が活発になるため、全身の健康に繋がります。

HSPが増える

温浴による適度な熱刺激で、体内にはHSP(ヒートショックプロテイン)が増えます。

HSPは、ダメージを受けた細胞を修復する働きがあります。
肌であれば、傷んだコラーゲンを一度分解し、新たなコラーゲンの生成を促進して肌のハリを取り戻してくれるのです。

HSPには、免疫力を高める効果もあります。
HSPが生成されると、身体は細胞にダメージを与える有害物質が侵入してきたと判断し、免疫細胞が活性化するのです。

t-PAが増える

t-PAとは、プラスミノーゲン・アクティベーター(活性化因子)のこと。

「血栓を溶かす」作用を持つ酵素の1種で、心筋梗塞や脳梗塞の有効な治療剤として、医療の現場でも使われています。

t-PAはもともと体内にある物質で、血管内皮細胞から分泌され、血管の中で血が固まるのを防いでいます。

年齢が進むと心筋梗塞や脳梗塞が増えてくるのは、歳と共にt-PAの分泌能力が低下し、血栓ができやすくなるのが大きな要因です。

しかし、t-PAの減少には対処法があります。
t-PAは体温が37~39℃の時に活性化するので、入浴で体温を上げることで増やすことができるのです。

特におすすめなのは、就寝前の入浴。

体内のt-PAは、夜中の2~3時頃に最も分泌量が少なくなります。
そのため、就寝中に血栓ができやすくなり、起床時の脳梗塞や心筋梗塞に繋がるのです。

就寝前に温浴をすると、上がった体温が夜中まで維持され、効率的に血栓予防ができます。

運動も体温を上げてt-PAを活性化する効果がありますが、就寝前にできるのはやはり入浴が一番です。

因みに食べ物では、納豆(ナットウキナーゼ)やコーヒー、焼酎、ブランデーなどにも、t-PAを活性化する効果が確認されています。

認知機能の低下を防ぐ

温浴は、脳にも良い影響を与えます。

一つ目の効果は、身体が温まると脳の血流も良くなり、脳の働きが活発になること。

二つ目は、認知症になる理由の一つ、アセチルコリンの減少を防ぐことです。

アセチルコリンは、脳内で情報を伝える神経伝達物質の一つで、覚醒作用や活力を高める作用のほかに、認知機能にも欠かせない重要な物質なのです。

アセチルコリンは、副交感神経の末端から放出されます。
温浴効果でリラックスして副交感神経が優位になると、アセチルコリンの量が増え、認知機能の低下を防ぐことができるというわけです。

健康長寿のための正しい入浴法

健康長寿のための正しい入浴法

このように温浴には、血管・血液の健康や、免疫、代謝、細胞再生能力のアップ、リラックスといった、長寿に必要な多くの効果があります。

しかし間違った入浴の仕方では、せっかくの温浴効果もあまり期待できません。

では、健康長寿のためには、どんな入浴法がいいのでしょうか。

40℃で10分

酵素やt-PAを活性化させるには、体温が37~39℃に上がり、さらにこの温度が長時間キープされることがポイントになります。

それには、「40℃」のお湯に「10分間」浸かるのがよく、42℃以上の熱いお湯や、長時間の入浴は逆効果だそうです。

熱いお湯だと、熱に対する身体の防御反応が働いてt-PAが抑制されたり、熱のダメージでかえって血管が傷つくこともあります。

また入浴が長時間になると、体内の水分が失われて血液の濃度が高まり、これも血管を傷めることになります。

長時間の入浴は、肌にとっても良くありません。
長湯は、肌がふやけて必要な角質が剥がれたり、皮脂やセラミドなどの保湿成分が流出するなどして、肌を乾燥させてしまうからです。

入浴前のコーヒーで効果アップ

入浴前のコーヒーで効果アップ

発汗による脱水症状を防ぐために、入浴前の水分補給は非常に大切です。

飲むのは水や白湯もいいのですが、おすすめなのは実は「コーヒー」。

コーヒーはt-PAを増やして血栓を予防する働きがあり、また含まれるカフェインが血行を促進することから、温浴効果をより高めてくれます。

入浴中に行うといいのは

お湯に浸かりながら次のことを行うと、より温浴効果を高めることができます。

・足の裏のマッサージ

全体重がかかる足の裏は、最も血液が停滞しやすい部分です。

また、足の裏には全身のツボが集まっており、マッサージすることで血流をより活発にすることができます。

・歌を歌う

歌を歌う時は自然に腹式呼吸になり、横隔膜が大きく動きます。

横隔膜には自律神経が集中しており、ゆっくり大きく動くことで副交感神経が優位になり、リラックス効果が高まるのです。

・歯磨き

お風呂に入りながら歯磨きすると、リラックスした状態で歯や歯肉が刺激されるので、脳への血流が促進され、認知機能がアップします。

さらに唾液の分泌がより促進され、唾液に含まれるパロチンの若返り効果まで高まります。

入浴で気をつけたいことは

十分な温浴効果を得るには、入浴のタイミングも大事です。

・食後の入浴は、1時間はあけてから

食後すぐに入浴すると、活発になった血流が全身を巡り、胃腸に回る血液が少なくなります。

食後に入浴するなら、消化を妨げないように、少なくとも1時間たってからがおすすめです。

・運動後、すぐには入浴しない

運動をした後はさっそくお風呂に入り、かいた汗を流したいところです。

しかし運動後の筋肉は細かな傷ができたり、少なからず熱を持った状態なので、そのままお湯に浸かってしまうと、疲労の回復を妨げてしまいます。

まずは、筋肉をクールダウンさせることが先決。
運動後すぐはシャワー程度で済ませ、30分~1時間ほどたってから入浴するようにしましょう。

まとめ

まとめ

長寿世界一を誇る日本ですが、喜んでばかりはいられません。

2016年の推計では、日本人女性は、平均寿命が87.14歳なのに対して健康寿命は74.79歳で、その差は12.35年もあります。

健康寿命とは、要介護や寝たきりにならず、自立して日常生活を送れる期間のこと。

つまり計算上は、日本人女性は亡くなるまでの12.35年という長期にわたり、誰かの手助けによって生活せざるを得ないということになります。

誰もが願うのは、身体も脳も老いに負けない「健康長寿」。
そして、それには日本式の入浴が効果的なのです。

正しい入浴習慣を実行して健康寿命を伸ばし、ぜひ、最期まで自立した人生を目指しましょう。

このページのトップヘ

▼おすすめの記事

▼口コミ体験レビュー

▼カテゴリー一覧

▼その他