香りがホルモンを変える!?50代の心と身体に効くアロマテラピー

香りがホルモンを変える!?50代の心と身体に効くアロマテラピー

香りを嗅ぐことでリラックス効果、癒し効果があるという、女性に人気のアロマテラピー。

しかしアロマテラピーの効用は、ストレス解消や不眠の改善など、精神的なものだけではありません。

  • いつものことだからと我慢してしまう頭痛、肩こり、冷え、むくみ
  • 女性特有の更年期障害
  • 歳と共に気になるシワ・たるみ、高血圧、認知症

などなど肉体的な不調にも、効果を発揮するというのです。

香りには、一体どんな健康・美容パワーが秘められているのでしょうか。

今日は、香りが心と身体に効く仕組みを徹底解明し、毎日に香りを取り入れることで得られる効果と、その活用法を詳しくご紹介します。

香りが効く仕組み

アロマテラピーとは、芳香植物から抽出した「精油(エッセンシャルオイル)」により、心と身体をケアし、本来の自然治癒力を高めるという療法です。

良い香りや好きな香りを嗅ぐと、誰でも心地よくなります。

そのため、アロマテラピーのリラックス効果は単に気分的なものと思われがちですが、しかし、香りの効果にはちゃんと科学的な根拠があるのです。

精油には植物が作り出した様々な香り成分が含まれており、これらの成分には鎮痛、鎮静、浄血、利尿、抗菌、抗アレルギー、強肝、健胃、エストロゲン様といった、多様な薬理作用が認められています。

この香り成分を身体に取り込むことで、それぞれが持つ作用の恩恵を受けることができるというわけです。

精油の成分を体内に取り込むには、主に「鼻から」と「皮膚から」の二つのルートがあります。

では、体内に入った香りは、どのようにして心や身体に作用するのでしょうか。

ルート1:鼻から脳へ

鼻から入った香り成分の分子は、粘膜に入って嗅細胞を刺激し、電気信号となって脳に送られて、次のように作用します。

1. 香りは本能を直接刺激する

1. 香りは本能を直接刺激する

人間の脳は、大部分を大脳が占めています。

大脳は、動物脳と呼ばれる「大脳辺縁系」と、人間脳と呼ばれる「大脳新皮質」に大きく分かれます。

  • 大脳辺縁系…食欲や性欲などの本能的欲求や、喜怒哀楽の情緒を司る
  • 大脳新皮質…思考や判断などの知的行動、理性を司る

視覚や聴覚、触覚などの感覚は、脳に入ると最初に、理性を司る大脳新皮質に届きます。

しかし嗅覚だけは、大脳新皮質を飛び越えて、本能を司る大脳辺縁系にダイレクトに届きます。

このため、嗅覚は五感の中で最も原始的、本能的な感覚といわれ、大脳辺縁系は「嗅脳」という別名もあるほどです。

また大脳新皮質を介さないことから、嗅覚は感じるまでのスピードが非常に速く、触覚が0.9秒かかるのに対し、嗅覚はたったの0.15秒。
いい香りを嗅ぐと、私たちは瞬時に「心地よい」と感じるのです。

2. 香りは記憶を呼び覚ます

ある香りを嗅いだ瞬間に、過去の記憶が、特定の感情と共にふいに蘇ることがあります。

それは、大脳辺縁系には記憶を司る「海馬」や、喜怒哀楽や好き嫌い、快不快といった感情を海馬に伝える「扁桃体」があるからです。

香りは一瞬にして海馬や扁桃体に伝わり、記憶だけでなく、その時の感情も呼び覚ますというわけです。

3. 香りはホルモン分泌に影響を与える

大脳辺縁系に届いた香りの信号は、次に視床下部、そして脳下垂体へと送られます。

視床下部や脳下垂体は、神経伝達物質(ホルモン)などの内分泌系や自律神経系をコントロールする、生命の維持に重要な役割を担う器官です。

香りは、このホルモンの分泌に深く関わっています。
このことは多くの実験で解明されてきており、特定の香りを嗅ぐと、あるホルモンの分泌量が増減することも確認されています。

たとえば、

  • ラベンダーやネロリ…セロトニン(リラックス作用)の分泌を促進
  • イランイラン…エンドルフィン(鎮痛作用や快感をもたらす作用)の分泌を促進
  • ローズ…ドーパミン(覚醒作用や高揚感をもたらす作用)の分泌を促進
  • グレープフルーツ…エンケファリン(鎮痛作用や幸福感をもたらす作用)の分泌を促進
  • ローズオットーやゼラニウム…女性ホルモンのエストロゲンの分泌を促進

またクラリセージにはエストロゲン様作用があり、ローズオットーなどと共に、更年期障害の緩和が期待できます。

このように、香りにはホルモン分泌を変化させる働きがあります。
アロマテラピーのリラックスや癒し効果は、単なる気分ではなく、生理学的な作用によるものなのです。

ルート2:皮膚から血液へ

香り成分は、精油を肌に塗ってマッサージしたり、お風呂のお湯に入れるなどして、皮膚からも浸透させることができます。

香り成分は、分子量が極めて小さく、かつ親油性です。
そのため、香り成分は皮膚のバリアも通り抜け、表皮から真皮、皮下組織にまで浸透することができ、毛細血管から血液に入ります。

精油の香り成分は血液に乗って全身に運ばれ、身体の各部位で抗菌、鎮痛、浄血、利尿、健胃など、それぞれの作用を発揮するのです。

また、香り成分は肺からも血液に取り込まれます。
鼻から入った香り成分の一部が肺に入り、ガス交換によって肺胞から毛細血管に入っていくのです。

香りの効用と活用法

香りの効用と活用法

精油は250~300もの種類があるといわれ、ラベンダーに代表される「リラックス効果」など、実に様々な働きがあります。

天然の薬理作用を持つ精油は、生活の様々な場面で安心して活用でき、次のような効果を得ることができます。

精神的な不調に

女性は、女性ホルモンの周期的な変動や加齢による減少により、精神的に不安定になりがちです。

イライラしたり、落ち込んだり、すぐ感情的になったり…、そんな時に役立つのが、精油の次のような働きです。

  • 抗うつ作用…気分を明るくしたい時に
  • 鎮静・催眠作用…イライラの解消や安眠したい時に
  • 気分高揚、興奮作用…リフレッシュしてやる気を起こしたい時に
  • 脳活性作用…仕事や勉強に集中したい時に

肉体的な不調に

肩こりや便秘など、慢性になりやすい身体の不調にも、精油は役立ちます。

  • 血行促進作用…冷え、血行不良、肩こり、筋肉疲労
  • 鎮痛作用…頭痛、筋肉痛
  • 健胃作用…消化不良、便秘
  • 強肝作用…慢性疲労
  • 利尿作用…むくみ
  • 抗アレルギー、抗炎症作用…花粉症、鼻づまり
  • 去痰、鎮咳作用…気管支炎、咳
  • 血圧降下または血圧上昇作用…高血圧、低血圧

若々しい肌作りに

100%天然の精油は、年齢肌のスキンケアにも安心して使え、次のような効果を発揮します。

  • 血流を良くしてターンオーバーを活性化する…シミ予防に
  • コラーゲン生成を促進し、皮膚組織を再生する…シワ、たるみ予防に
  • 皮脂分泌の調節、殺菌、消炎、抗アレルギー作用…ニキビ、アトピー性皮膚炎の改善に

精油をスキンケアに活用するには、手持ちの化粧水に混ぜて使うほかに、手作り化粧水があります。

  • キャリアオイル5ml
  • 精油2~3滴
  • 蒸留水50m

以上を混ぜるだけで、添加物ゼロの化粧水の出来上がりです。

バスタイムに

バスタイムに

お風呂のお湯に精油を入れると、鼻と皮膚の二つのルートから香り成分を取り入れることができ、さらに、お湯の血行促進作用によって精油の効果がより高まります。

朝は、リフレッシュ作用のあるレモンやペパーミント、夜は鎮静作用のあるラベンダーやカモミールというように、使い分けるのがおすすめです。

疲れた日には、入浴後、精油を混ぜたキャリアオイルで全身をマッサージしてみましょう。

認知症予防に

数年前、新たな精油の効果として注目されたのが、「認知症の予防・改善」効果です。

日本認知症学会で発表された研究結果では、認知症予備軍の人に1週間、精油を嗅ぐ治療を行ったところ、認知症の判断数値が正常範囲になったといいます。

香りを嗅ぐことがなぜ認知症を改善するかというと、嗅覚と記憶は密接に繋がっているからで、認知症患者では、物忘れに先行して嗅覚に障害が起こることも分かっています。

既にご紹介したように、香りは記憶を司る「海馬」に瞬時に伝わります。
その刺激が海馬の活性化に繋がるというわけですが、どんな香りでも良いというわけではありません。

研究で用いられた治療法は、次のように、特定の精油をブレンドしたものを、午前中と夜寝る時に、それぞれ2時間以上嗅ぐというものです。

  • 朝用…ローズマリーカンファーとレモンを「2:1」の割合でブレンド
  • 夜用…真正ラベンダーとスイートオレンジを「2:1」の割合でブレンド

嗅ぐ方法は、夜は枕元に精油を垂らしたハンカチを置いたり、アロマディフューザーを使い、日中はアロマペンダントが便利です。

精油を使う時の注意点

このように精油は、心身の様々な不調やスキンケアに多くの効果をもたらしますが、使用時には注意すべき点もいくつかあります。

・エッセンシャルオイルとアロマオイルの違い

アロマテラピーを知っていても、エッセンシャルオイルとアロマオイルは別物であることを知っている人は、意外に少ないようです。

「エッセンシャルオイル」とは、アロマテラピーに使用する精油のことで、100%植物由来のものにのみ、許されている表記です。

それに対して、天然ではない合成の香りが混じっている(または100%合成香料の)ものは、「アロマオイル」という表記になります。

エッセンシャルオイルが「精油」を指すのに対し、アロマオイルは文字通り、「香りがするオイル」のことなのです。

香りを楽しむだけでなく、精油本来の効果を期待するなら、商品名が「エッセンシャルオイル」であることの確認が大切です。

・肌との相性

天然成分だからといって、誰の肌にも合うとは限りません。
精油の場合も、使う前に念のためパッチテストがおすすめです。

・原液のまま使用しない

原液のままの精油は、皮膚や粘膜を刺激することがあります。

アロマテラピーにおいても、精油を肌に使用する場合は、キャリアオイル(植物油)などで希釈することが推奨されています。

・日中の使用に注意

柑橘系の精油は、光毒性(光に反応して肌を刺激する)を持つものもあるので、外出時には使用を控えたほうが安心です。

まとめ

まとめ

ある研究で、女性の嗅覚の神経細胞は、男性より50%も多いことが報告されています。

女性は香りに敏感だとか、男性より嗅覚が鋭いとかいわれるのは、どうやら根拠のない話ではないようです。

女性は、嗅覚の細胞数が多い分、得られる香りの効用も大きいかもしれません。

ぜひ、本物の精油を正しく使い、植物のパワーを存分に取り入れ、心と身体を健康に若々しく保ちたいものです。

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