美肌、長寿、健脳!「味噌汁」がスーパーフードである理由

美肌、長寿、健脳!「味噌汁」がスーパーフードである理由

和食といえば、ご飯に味噌汁。

味噌汁を飲むと、ほっとする、落ち着くという人が多いのは、味噌汁が「日本人のソウルフード」として根付いているからかもしれません。

しかし日本人のお米離れが進むと共に、味噌汁も、毎日飲むという人は最近は4人にたった1人。

朝はパンにコーヒーという家庭も多く、味噌の国内消費量も、この半世紀で40%以上も減少しているそうです。

和食は、長寿国日本を作った大きな要素。
中でも味噌の果たす役割は大きく、その健康効果は古くから知られています。

しかし、味噌のどんな栄養が、どんな効果を発揮するのかをよく知らないまま、「味噌汁=塩分が多い」と敬遠している方も多いのではないでしょうか。

そんな方のために今日は、味噌に含まれる栄養成分を、あらためて見直してみたいと思います。

そして、毎日の味噌汁がなぜ美肌と長寿、健脳をもたらすのか、賢い味噌の摂り方と共に、詳しくお伝えしていきます。

味噌の効用

味噌は、日本が誇る発酵食品の一つ。

材料は「麹、大豆、塩」の3つで、蒸したり茹でたりした大豆をつぶし、麹と塩を混ぜて仕込み、発酵・熟成させて造ります。

味噌は、米麹や麦麹など、使う麹の種類の違いから、米味噌、麦味噌、豆味噌に分けられます。
合わせ味噌(調合味噌)は、これらの味噌を調合したものです。

味噌の栄養

味噌がスーパーフードといわれる理由は、主原料が栄養豊富な大豆であり、さらに発酵という工程が加わるから。

発酵によって、大豆の栄養が吸収されやすくなり、さらに新しい栄養も生まれて、より栄養価の高い食品になっているのです。

味噌の栄養の最大の特徴は、必須アミノ酸を含むアミノ酸を、豊富にバランスよく含んでいること。

さらに、ペプチド、ビタミン、ミネラル、大豆レシチン、コリン、大豆イソフラボン、リノール酸、メラノイジン、サポニン、食物繊維、オリゴ糖、酵母、乳酸菌…。

味噌には、主なものだけでもこれだけの栄養が含まれているのです。

味噌の健康・美容効果

味噌の健康・美容効果

栄養の宝庫ともいえる味噌からは、次のように多岐にわたる効果が生まれます。

1. 生活習慣病の予防

味噌には、血管と血液を若く保ち、「高血圧や動脈硬化を予防する」栄養素がたくさん含まれています。

・レシチン
血中のコレステロールを溶かし、余分なコレステロールが血管に溜まるのを防ぐ

・コリン、サポニン
脂質の代謝を促進し、コレステロール値を下げる

・リノール酸
コレステロール値を下げ、血管を広げる

・メラノイジン
メラノイジンは、大豆のアミノ酸が麹の糖分と反応してできる、褐色色素のことです。

コレステロール値を下げる作用のほかに、血糖値の上昇を抑える働きがあり、「糖尿病予防」の効果が期待できます。

2. 脳の活性化

コリンやレシチンは、脳を活性化する健脳成分でもあります。

認知症の原因の一つに、脳内の神経伝達物アセチルコリンの減少がありますが、コリンはアセチルコリンの材料となる物質です。

さらにコリンの材料になるのが、レシチンになります。
コリンやレシチンを摂ることでアセチルコリンが増え、脳が活性化するというわけです。

3. 美肌効果

味噌は、食べる美容液といわれるほど、肌を若々しく保つ効果があります。

・アミノ酸
肌の再生や潤い成分の合成には、材料となるアミノ酸が不可欠ですが、味噌は、大豆たんぱく質から生まれた良質なアミノ酸が豊富です。

・遊離リノール酸
大豆に豊富に含まれるリノール酸には、チロシナーゼを阻害してメラニンを作らせない美白作用があります。

特に味噌には、このリノール酸が発酵によって分解され、すぐに働ける遊離リノール酸の形で含まれており、効率的にメラニンを抑制できるのです。

・グルコシルセラミド
また味噌には、保湿効果に優れたグルコシルセラミドが含まれています。

グルコシルセラミドとは、肌の潤い成分セラミドの前駆体、つまり素になる成分で、お米や麦といった穀類やこんにゃくなどに含まれています。

グルコシルセラミドを摂ることで、肌内のセラミドの合成が促進され、潤い
力を高めることができるのです。

ある味噌メーカーが行った実験では、味噌汁を毎日2杯、2週間飲み続けたところ、肌の水分量が1.4倍増加し、同時に肌の弾力や透明感もアップするという結果が出ています。

4. 腸を活性化

4. 腸を活性化

じっくり時間をかけて発酵・熟成させた味噌は、酵母や乳酸菌が生きています。

また、善玉菌を増やしたり腸の働きを活性化する、オリゴ糖や食物繊維も豊富です。

さらに最新の報告では、グルコシルセラミドやメラノイジンにも、善玉菌を増やす高い効果があることが分かっています。

ある研究報告では、ラットにメラノイジンを与えたところ、腸内の乳酸菌が10倍に増えたそうです。

5. アレルギー抑制

腸内環境を整えることは、アレルギーにも良い効果をもたらします。

さらに、ある味噌から見つかった「MN45」という新乳酸菌には、抗アレルギー作用があることが発見されています。

6. がん抑制作用

味噌汁のがん予防効果は40年も前から知られており、国立がん研究センターの疫学調査で次のような結果が発表されています。

味噌汁を全く飲まない男性は、毎日飲む人の1.5倍、胃がんの発生率が高い。
1日2~3杯の味噌汁を飲む女性は、乳がん発生率が40%低い。

味噌のがん抑制効果には、食物繊維や乳酸菌で腸がきれいになることのほかに、発酵過程で生まれる次の成分が関係しているといわれています。

脂肪酸エチル…発がん物質を失活させる働き
トリプシンインヒビター…がんの増殖を抑制する働き

また乳がんに関しては、大豆イソフラボンの効果が発酵によって高められるせいではないかと考えられています。

7. 更年期障害の緩和

大豆イソフラボンは、女性ホルモン様の作用により、ホルモンバランスを整え、更年期の辛い症状を緩和します。

8. ストレスの緩和

味噌に含まれるアミノ酸の一つに、GABAがあります。

GABAは、脳内の抑制系の神経伝達物質として働き、興奮した神経を鎮めるリラックス作用があります。

9. アンチエイジング

味噌は、ペプチド、サポニン、イソフラボン、メラノイジン、ビタミンEなど、抗酸化成分が豊富な食品です。

味噌を常食することで、活性酸素による細胞の老化を阻止し、全身の若さの維持が期待できます。

味噌の賢い摂り方

味噌の賢い摂り方

発酵食品である味噌は、摂り方にちょっと気を配ることで、効果を損ねることなく美味しく摂ることができます。

塩分摂り過ぎの心配は?

よく「味噌汁は1日2杯は飲みましょう」といわれますが、気になるのが塩分です。

それでなくても、日本人は世界的にも塩分摂取が多い国民。
日本人女性の塩分摂取は1日7g未満が推奨されていますが、味噌汁1杯ではおよそ2gの塩分を摂ることになります。

味噌汁2杯で4gも摂っていたら、塩分の摂り過ぎに繋がりかねず、そうなると高血圧のリスクが高まります。

しかし、ご存知でしょうか、同じ塩分量でも、味噌で摂った場合は「30%の減塩効果」になるのです!

塩分摂取と血圧上昇の関係を調べた、ネズミの実験があります。
実験とは、同じ塩分量を、塩で摂るAグループと味噌で摂るBグループに分け、3週間の追跡調査をするというもの。

その結果、Aグループは血圧が50mgHg上昇したのに対し、Bグループでは35mgHgの上昇に留まったのです。

この結果から分かることは、味噌には血圧上昇を抑える何らかの作用があるということです。

その仕組みはまだ分かっていませんが、味噌に含まれる様々な成分の相乗効果によるものと考えられています。

また、味噌汁の場合は具の恩恵も見逃せません。
具によく使われる野菜やイモ類、海藻はカリウムやマグネシウムが豊富で、過剰な塩分を体外に排出してくれるからです。

因みに人の実験では、1日2杯の味噌汁を3ヶ月続けても、血圧の上昇は全く見られないという結果が出ています。

栄養を損ねずに摂るには

味噌の豊富な栄養をそのまま、美味しく摂るには、調理の際の温度に注意が必要です。

発酵食品の味噌は、乳酸菌や酵素の宝庫。
乳酸菌や酵素は熱に弱く、酵素は70~80℃以上で、乳酸菌は50~60℃以上で、だんだん働きが失われていきます。

味噌の乳酸菌は植物性乳酸菌なので、熱には比較的強く、80℃前後の高温でも耐えるという実験報告もあるそうです。

しかし沸騰するほどの高温は、味噌の風味も失われ、栄養素の中には損なわれるものも出てきます。

味噌汁を作る際は、いったん火を止めて少し温度を下げてから、味噌を溶き入れるようにしましょう。

味噌を使い分ける

味噌は、色の違いから赤味噌、白味噌に分けることができます。

赤味噌:熟成期間が長く、メラノイジンが多くできることから赤褐色を呈します。コクがあって香りが高い反面、塩分濃度が高く塩辛いのが特徴。

一般に、赤味噌の塩分濃度は10%程度、白味噌は5%程度といわれています。

白味噌:短期熟成で造られるためメラノイジンの影響が少なく、白い色をしています。

また、赤味噌の2倍量の麹を使用するため甘味があり、麹の成分であるGABAが豊富です。

以上の特徴を活かし、赤味噌と白味噌を使い分けてみましょう。

朝は赤味噌:赤味噌は長い熟成の間に栄養価がより高くなっており、朝食に摂ると代謝が上がって身体が目覚めます。

また、赤味噌のアツアツの味噌汁は、疲れた時の塩分補給にも最適です。

白味噌:夕食の味噌汁には、白味噌がおすすめです。白味噌に多いGABAが興奮やイライラを鎮め、良い睡眠をとることができます。

またGABAでイライラからくる過食も抑えられるので、夜中のつまみ食い防止にもなります。

まとめ

まとめ

日本人に生活習慣病が増えてきたのは、やはり食生活の欧米化に原因があるとされています。

そもそも日本人は、肉食に慣れている欧米人とは違う遺伝子型を持っているそうです。

日本人を含む東アジア人は、飢餓に耐性の強い遺伝子型の人種で、そのため、栄養過多の状態になるとすぐ肥満に繋がり、生活習慣病になりやすいのです。

脂肪も糖質も、摂り過ぎは良くないといわれますが、遺伝子型でいうなら、ご飯に味噌汁を中心にした伝統的な和食が、日本人にとっては一番いいような気がします。

「1日2杯の味噌汁」は、日本人がこれからも健康長寿でいるための鍵なのかもしれません。

このページのトップヘ

▼おすすめの記事

▼口コミ体験レビュー

▼カテゴリー一覧

▼その他